「東浩紀のゼロアカ道場」第4回関門同人誌まとめ

結果速報

順位 ユニット名 東点 太田点 販売部数 完売時刻 合計点
1 project1980 200 70 500(+78) 14:42(3時間42分) 848
2 最終批評神話 180 55 500(+112) 14:08(3時間8分) 847
3 形而上学女郎館 70 65 500(+21) 15:39(4時間39分) 656
4 BL・やおい文学研究所 50 40 500(+54) 15:06(4時間6分) 644
4 フランス乞食の道場破り 100 30 500(+14) 15:46(4時間46分) 644
6 文芸空間 70 20 457 - 547
7 筑波批評社 80 40 421 - 541
8 Xamoschi 50 0 473 - 523

※特別ルールで、完売の場合、完売時刻から販売終了時刻(16時)までの時間を10分=10点で追加ボーナス。データは2ch東スレッドより(自分ではメモ忘れました)。

 勝ち抜けは、同点4位が2チームあるため、そこから1人ずつ勝ちぬけになりました。後日、東浩紀および講談社から、詳しい説明があると思います。結果は、以下の8人が勝ち抜けです。


 結局、全部買っちゃいました(笑)。当日の熱気は凄いものがあり、文学フリマ全体の入場者数もトータルで推定1800人以上(参加サークル数約160)ということで、同じ会場で行われた2008年春の1200人(参加サークル数は同程度)を大きく上回りました。当日の雰囲気は筑波批評社のシノハラユウキ(id:sakstyle)さんによる結果報告最終批評神話の村上さんによる11/9のこと。が詳しいです。また公式サイトの最下部に当日の写真が掲載されています。個人的にも「出来すぎ」とも思える後半の怒涛の展開には胸踊るものがありました。最後に、今回このような機会を設けてくださった文学フリマ講談社、そして門下生および道場破りの方々に心からの敬意と感謝を。

本文

※以下の同人誌を入手したい方へ
以下の同人誌は「東浩紀ゼロアカ道場」の企画の一環として頒布されるため、当日会場でのみ一人一冊限定になっています。後日の通販などはありません。ご注意ください。日時、会場等の情報は最下部にまとめてあります。
公式にQ&Aが追加されました。後日販売は現在検討中とのこと。

 あの東浩紀による新人批評家育成・選考プログラム。しかも勝者は講談社BOXからの初版1万部デビュー。そんな「東浩紀ゼロアカ道場」ですが、個人的にはここ数ヶ月、とても注目して眺めています。というのも、以前に8月1日のエントリでもその時点での情報をまとめていたのですが、現在、このはてなダイアリーを使っての情報戦(笑)が繰り広げられているからです。
 なぜはてダを使った試みがなされているのかなのですが、現在進行中の第4回関門に関係があります。第4回関門は、11月9日に開催される第7回文学フリマを舞台に、約4ヶ月をかけて2人1組で制作した評論同人誌を販売すること。まずは、この第4課題の内容をざっと紹介します。

  • 第7回文学フリマにおいて、2人1組で評論同人誌を制作し、自ら売り子になって販売せよ。
  • 同人誌は、A5判、表紙4C(カラー)、本文1C(白黒)96ページ、定価500円、刷部数500部。
  • 内容は、広義の「評論」であれば、制限は一切ない。
  • 宣伝には、それぞれに割り当てられたはてなダイアリーを用いる。
  • 評価は「東浩紀点+太田克史点+販売部数」の合計点で行い、上位3組(6人)が関門通過。
  • 東浩紀点、太田克史点はそれぞれ800点、320点を各チームに自由に振り分ける。

ゼロアカ道場第4回関門から一部改変。改変に伴う文責はnoir_kにあります。

 この第4回関門では「道場破り」と称して、ゼロアカ参加者以外も参加することができます。そんな風に無理矢理煽っている感じがあるのですが(笑)、一応は成功していて、「道場破り」参加者もいます。様々な情報がはてダ上で公開されていたりされていなかったりするのですが、ここいらで一度まとめてみようと思います。ソースは原則として参加者のはてダです。ま、ほとんど個人的なメモみたいなものですが、散逸した情報を集積させましょう。
 ちなみに、東浩紀のブログを見ると、ポイントは「宇野常寛を見る」とのこと。この「宇野常寛力」の定義が分かるようでよく分からないのですが、「評論/ブログで商業誌デビュー前にすでに人気」と続いているわけですから、キャラクタとしての人気という理解で良いのでしょうか。それとも宇野常寛の主宰する第二次惑星開発委員会および批評誌『PLANETS』のような、自らメディアを生み出し、それを設計する能力ということでしょうか。いずれにせよ、「ゼロアカ道場」から宇野常寛のような強烈な個性を持った批評家が誕生すれば、一読者としては大変喜ばしいことと思います。
 というわけで、参加者の基本情報と現時点で判明している同人誌の内容です。なおそれぞれの冒頭に配した文章は文学フリマカタログでからの転載になります。

基本情報(ブース番号順)

区分 ユニット名? メンバ1 メンバ2 同人誌タイトル ブース
門下生 BL・やおい文学研究所
id:BL801
斎藤ミツ 文尾実洋
id:boilednepenthes
腐女子の履歴書 B-64
門下生 最終批評神話
id:BST-72-Chihaya
村上裕一 峰尾俊彦
id:mine-o
最終批評神話 B-65
門下生 形而上学女郎館
id:metaphysical_jyoroukan
筑井真奈
id:cervezamana
雑賀壱 チョコレート・てろりすと B-66
門下生 Xamoschi
id:fujita_xamoschi
藤田直哉
id:naoya_fujita
井上ざもすき
id:xamos-chi
Xamoschi B-67
門下生 project1980(ポリリズム
id:yazunami
やずややずや
リンク
三ツ野陽介 ケフィア B-68
道場破 文芸空間
リンク
松平耕一
fc2blog
天野年朗
id:sirouto2
新文学 B-61
道場破 筑波批評社
id:tsukubahihyou
塚田憲史
id:Muichkine
シノハラユウキ
id:sakstyle
筑波批評2008秋 B-62
道場破 フランス乞食の道場破り
id:syusei-sakagami
坂上秋成 山田あずさ Plateau B-63

※各人のプロフィール等は講談社公式第3回関門をご覧ください。また第4回公式では11月4日から同人誌制作風景(写真&動画)が紹介されています。

BL・やおい文学研究所『腐女子の履歴書』

(腐)女子たちの本当の姿が見える本! データなんかじゃない、女子たちが自ら書いた履歴書が満載
男たちの美しさ、そして信頼と友情。
それに魅せられてきた女子たちの歴史は50年にも及ぶ。
理想・性・快楽・妄想・現実に形作られた〈やおい・BL〉の世界。
様々な女子たちの想いと欲望が交じる、懐深く、豊かな夢の花園。
「評論よ、この膨大な差異性にどう挑むのかね?」という問いを
自らにも突きつける、批評の批評本

 殆ど情報が出ていないし、はてダもあまり書いていません。それだけ余裕がないということでしょうか。ですので、具体的な内容に関しては現時点では何も分かりません。唯一の情報は「ミツさんですが、現在華麗なる人脈を駆使するため、日夜、真っ赤に焼けた鉄の靴で死の舞踏をしてらっしゃいます」(ミツさんは忙しい。)ということくらいです。

 というわけで、2008年10月26日に入稿してますよ対談:斎藤ミツ×文尾実洋で表紙、タイトル含め、詳細が明らかにされました。

腐女子の履歴書 耽美・やおい・JUNE・BLとの50年

  • 50代対談:三田菱子(元JUNE小説家)×小谷真理(SF・ファンタジー研究家)
  • 40代インタビュー:西炯子(マンガ家)
  • 30代インタビュー:三浦しをん(小説家)
  • 30代インタビュー:金田淳子社会学研究者)
  • 20代インタビュー:司(ゲイ男性+腐男子
  • 10代インタビュー:きゃぺ。(新世代愛読者)
  • 歴代愛読者たち20人の「履歴書」50代〜10代/世代別・文化年表

最終批評神話最終批評神話

人間と批評が滅亡寸前の世界を記録する最終批評神話「re=c」
第一特集はアイドルマスター特集。あのわかむらPに超ロングインタビューを敢行。さらに元長柾木インタビューと超豪華ラインナップで文学フリマを牽引します

 ここも意外と更新が少なく、あまり具体的な情報は出てきていません。インタビューの不可能性というエントリを見ると、「もはや今の時代誰か有名だったりグイグイ来ている人にインタビューしたって意味がないのではないか」と感じていて、今必要なのは「作家性が通り抜ける経路それ自体に対してインタビューしなければならない」と言っています。でそんな企画を実現するようです。現時点で判明している具体的内容は、文学フリマカタログの紹介文からのみ。と思ったら、一気に表紙&目次が燃えた……燃え尽きたよ……で公開されました。

形而上学女郎館『チョコレート・てろりすと』

少女を語ること、その不可能性について。
ゼロアカ道場第四次関門として出店します。タイトルは「チョコレート・てろりすと」。少女に与えられてきた文学の特権的な座を解体し、文学少女からのてろるを高らかに宣言する。巻頭特集は百合。また、若手筆頭歌人穂村弘と、イラストレータ佐原ミズの夢のコラボレーションが実現。佐藤友哉の独占インタビューも掲載。

 方向性についてはタイトルは『チョコレート・てろりすと』で書かれています。勝手にまとめると、巻頭特集は百合であり、東浩紀の『美少女ゲームの臨界点』に呼応する形で、百合について語るべきと考えているようです。また「同人誌ミシュラン」という、同人誌評をやるそうです。また『パンドラ』や文学フリマカタログからの情報で、佐藤友哉インタビュー、穂村弘の短歌と佐原ミズ(漫画家、別名・夢花李、『ほしのこえ』のコミカライズ)のイラストによるコラボレーションもあるようです。表紙と具体的な内容が表紙公開!で、一部で配布されたチラシがピンクチラシも公開するよ!で公開されています。またニコニコ動画チョコレート・てろりすとPVも公開されています。

Xamoschi『Xamoschi』

■□ゼロアカ道場参加者の井上ざもすきと藤田直哉が本気で作った評論誌□■
ゼロアカ道場の企画ですが、同人誌のレベルを超えた内容になったと思います。かなり持ち出しで金を使って無茶して作りました。佐藤友哉さん、円城塔さん、新井素子さん、吉田アミさん、速水健朗さんらをゲストに迎え、「場所」をテーマに、現代日本の諸問題を抉ります。

 転載:同人あるいは同人誌について同人誌のテーマ「場所」についてで方向性を語っています。同人誌Xamoschiラインナップ発表で内容を公開しています。詳細解説はXamoschi内容紹介。中身のサンプルが内容をちょっとだけ晒してみるで公開中。

 こういうのが宇野常寛力なんですかね(笑)。とにかく、すごいラインナップだと思います。

project1980(ポリリズム)『ケフィア

ゼロアカ道場第四関門みなみ逃亡によって急遽メンバー変更になったやずや・三ツ野チーム。
特集は「次の10年代のための批評」。市川真人濱野智史福嶋亮大渡辺浩弐へのインタビューほか、あの「冬ソナ」ブームをしかけたNHKプロデューサーによる寄稿、そして三ツ野・やずやの論文を収録。巻頭インタビューでは元「egg」読者モデル吉田万里枝がオタクにエールをおくる!

 まだ目次等は公開されていませんが、はてダから分かる内容は以下の通り。表紙イメージ(確定ではないみたい)が表紙・・・かぶった・・・のか!? いいえ、ケフィアはかぶってません!で公開されました。表紙からの情報によると、下のラインナップに加えてさらに1つ?2つ?のインタビュー記事?があるようです。目次が「取り急ぎ、目次を公開します」で公開されました。

特集「次の10年代のための批評」

文芸空間『新文学』

出版社と大学に混沌をもたらし、その欠片を再構成する。世界を革命するために!
Webはすべての人に表現の場を提供し、それを受容する権利を与えた。しかし、封建的遺制の未だ残存する出版社や大学においては、完全にはその本領を発揮させていない。知というものはどのように解体されていくのか?そしてどのような形で、新たな権力が生じようとしているのか?「文芸空間」雑誌版、ついに発行!

 かなり制作過程を公開しているペアです。さすがしろうとさん。珍しいことに、全96ページをかっちり48ページずつ担当しているそうです。『新文学』参加者・正式発表で表紙含め、かなり詳細な内容が公開されています。サンプル5Pは『新文学』明日11月9日の文学フリマで発表で公開されてます。

 しろうとさんの『動ポモ』批判、とても興味深いです。ちなみに東浩紀文脈におけるしろうと、kagami両氏については決断主義トークラジオAlive2なんかを聞くと分かるかも。Alive2に対するしろうとさんのレスポンスは東浩紀×宇野常寛「決断主義トークラジオAlive2」の言及に関してで。

筑波批評社筑波批評2008秋』

You are what you write――あなたの前に立つ批評
あなたのことが好きで好きで好きで好きで好きでたまらないので、だから、なんつーか関係ないんだけど、ほんと関係なくて悪いんだけど、俺もがんばってみようかなとか思って、だから、ゼロアカ道場の道場破りとかしてみようと思って、あの、なんてーのかな、テレビチャンピョンみたいなやつで、いや、ともかく頑張るから俺

 『筑波批評2008秋』についてで表紙、内容の詳細が出てます。まず「ゼロアカとは一体何だったのか。/そして、ゼロアカの先へと進むために。」という問題提起の上で、「ゼロアカがより広がっていく可能性を示す」という内容のようです。確かに幅広いラインナップです。

フランス乞食の道場破り『Plateau』

群像新人文学賞最終候補者と元探偵がイマの読者に届けるゆるやかで真面目な《文学》批評誌!!
なにが文学でなにが文学じゃないのか。そんな生産性のない議論は置いといて、いわゆる純文学、ラノベ、ギャルゲー、詩。様々なジャンルの多様性を認めつつも同じ空間で論じたい。そうした欲望から作られたサークルです。ゼロアカ道場の道場破りに参戦します。とりあえずお手にとってもらえれば幸い。

 かなりはてダで様々なことを公開しています。全参加者の中で数、量ともに一番更新しています。「Plateau」の表紙とか内容とかについて喋ってみるで表紙、内容が公開されています。同人誌の内容を5p分公開してみましたのコーナーでサンプルが見られます。

 方向性としては、幅広いジャンル(純文学、ライトノベル、ミステリー、美少女ゲーム……)を横断する文芸批評誌。そこから「文芸批評の全体性」を考察していくそうです。サブタイトルは「ゼロ年代読者のための文芸批評誌」で、扱っている作品や論者も最近のものが中心だそうです。

noir_kの視点から

 なんか膨大な量になってきました(笑)。いきなり東先生のブログで紹介されたため多くの人に見ていただき、嬉しく思っています。以上では自分の主観を最大限取り除いて、客観的な事実だけを記載しましたが、ここでは主観ばりばりの意見を書かせていただきます。多少上から目線になりますが、ご容赦ください。

セルフプロデュース力

 この第4回関門から、それまでの閉鎖的な審査から、不特定多数へ開かれた審査になっています。これはゴールである「初版1万部デビュー」に大いに関係があると思われるわけで、いわばプロとしての諸問題をどのようにクリアしていくかという、文学フリマというマーケットを舞台にした一種のシミュレーションになっていると考えられます。そのために重要になるのが、セルフプロデュース力(自己演出力)です。特定の作家を参照するまでもなく、近年における出版社の庇護下にない作家の急増とともに、作家にはセルフプロデュース力が必要とされています。
 このまとめを通じて明らかになるのが、いかにしてセルフプロデュースを行っていくかという過程です。定量的には投稿エントリ数、被はてなブックマーク数、RSS登録数などで顕在化されます。他者との比較の中で、今どのような立場にあるのかが、一目瞭然になっているのではないでしょうか。現在では、これまでの制作期間における宣伝活動の結果が反映されています。この後、2週間の本格的な宣伝期間を経て、この表がどのように変化していくか、楽しみです。

ユニット名 エントリ数 はてブ はてブ/1エントリ RSS登録数 TopHatenar
BL・やおい文学研究所 5 1 0.2 16
最終批評神話 10 37 3.7 28
形而上学女郎館 23 34 1.48 31
Xamoschi 34 27 0.79 32
project1980 29 32 1.1 42
文芸空間 17 101 5.94 - -
フランス乞食の道場破り 34 46 1.35 15
筑波批評社 16 30 1.88 26

※2008年10月23日現在。RSS登録数はGoogleリーダーlivedoor Reader+Fastladerの合計。

ユニット名 エントリ数 はてブ はてブ/1エントリ RSS登録数 TopHatenar
BL・やおい文学研究所 6 1 0.17 33
最終批評神話 10 71 7.1 45
形而上学女郎館 26 39 1.5 52
Xamoschi 45 33 0.73 50
project1980 37 49 1.32 60
文芸空間 17 104 6.12 - -
フランス乞食の道場破り 37 48 1.30 22
筑波批評社 24 44 1.83 39

※2008年11月2日現在。RSS登録数はGoogleリーダーlivedoor Reader+Fastlader+はてなRSSの合計。はてなを舞台にしているのにはてなRSSを忘れるという大失態。

ユニット名 エントリ数 はてブ はてブ/1エントリ RSS登録数 TopHatenar
BL・やおい文学研究所 8 1 0.13 33
最終批評神話 13 192 14.8 47
形而上学女郎館 32 46 1.44 54
Xamoschi 51 36 0.71 51
project1980 42 58 1.38 62
文芸空間 18 107 5.94 - -
フランス乞食の道場破り 41 51 1.24 23
筑波批評社 30 49 1.63 41

※2008年11月8日現在。RSS登録数はGoogleリーダーlivedoor Reader+Fastlader+はてなRSSの合計。
 上の表を見るまでもなく明らかなのですが、「BL・やおい文学研究所」が公開している情報量の少なさが際立っています。本エントリの効果があったのか分かりませんが、多くのユニットがここ数日で大量の情報を公開しています。そんな状況下でも寡黙に情報開示を行わない「BL・やおい文学研究所」の戦略は一種のティーザー広告(じらし広告)なのでしょうか。
 また、はてなを舞台に情報合戦を行う以上、道場破り「文芸空間+萌え理論」のしろうと(id:sirouto2)の存在感は強烈です。しろうとを仮想敵にどこまでやれるかというのが、ひとつの鍵になりそうです。
 なんか色々ありました。USTREAMを使った生放送も筑波批評社のみならず形而上学女郎館最終批評神話が行い、東浩紀のブログでも話題になっていました。またニコニコ動画のニコニコニュースでニコニコ動画の評論ブーム?と題してゼロアカの紹介が行われ(まさか当エントリにリンクが貼られるとは思いもしませんでした)、非公式MAD「ゼロアカGONG」などというものもアップされました。あとは当日を待つのみです。
 ちなみに当エントリははてブ数68、ページビュー約6000でした。「ゼロアカ」に対する注目度の高さをうかがわせます。

不特定多数に晒されるということ

 そして何よりも大事なのが、すでに不特定多数に暴露され始めたという現実です。それははてなブログ論壇2ちゃんねるといった狭い(?)世界にとどまらず、例えば『パンドラ』読者をはじめ、広く知られ始めています。それこそ、自分のような『ファウスト』の転向とともに徐々に講談社から離れ始め、講談社BOXは思想的に気に入らないので一切読まず、もちろん帰結として『パンドラ』なんか読むわけもない人間にすら、大きな影響力を持って接近しているのです。
 だからゼロアカ参加者に「ここにお前らにこんなにも期待し注目している人間がいるんだ!」という事実をアピールしたいのです。すでに1段上のステージに上げられ、公衆の面前に晒され続けているという事実をはっきりと実感して欲しいのです。貴方たちはもう狭い内輪だけではなく、広く開かれた世界を相手にしていかなければいけないのです。ゼロアカ参加者をイベント会場等で見かけることも少なくありませんが、例えば喫煙所でのトークタバコミュニケーションなんてタームもあるようですが)でも気を抜かないで欲しいのです。すでに見られる立場になっていることを認識して欲しいのです。
 このまとめを作ったのには、そのような「ゼロアカ道場」参加者へのメッセージも込められています。

売り上げによる評価

 この第4回関門は、初めて自分たち一般読者が関わることができる審査です。ぐだぐだ書かないうちに東浩紀が先に自分の考えを代弁してくれたので、ゼロアカ続報(東浩紀の渦状言論)から一部引用させていただきます。

今回の関門、正直、ぼくたちも、だれが通るのかさっぱりわかりません。おそらくぼくも太田さんも、それほど決定的な点差はつけられない。事後での点数調整も行いません。みなさんの一票一票が、本当に彼らの合否を左右する可能性が高い。

だから、会場では、むろん8冊全部押さえで買うのもいいのですが、できれば、本当に推したい数冊だけを選んで、井上ざもすき風に言えば馬券を買うような感じで、挑戦者たちの将来に投資するつもりで買いに来て欲しいのです。太田さん風に言えば、「押さえるんじゃなくて推しに来い!」という感じでしょうか(太田さんに、このシャレいいよ!、書いてよ、絶対ブログに書いてよ!と強要されたので書いておきますが……)。

 まさにこのことを伝えたかったのです。ゼロアカ道場と文学フリマの共同企画(Gちゃんねる)でも紹介されているのですが、500部という刷部数は文学フリマの規模から考えて異常な数字です。そもそも前回(2008年春)の来場者数が1000人(公式発表)なのです。自分を含め、ゼロアカ道場に興味のある人間は、8冊全部欲しいでしょう。しかし、それでは差が出ません。だからこそ、あえて絞って購入するべきだと考えます。その判断基準には、各ユニットのはてダがありますし、当エントリでまとめたような事前情報もありますし、当日会場には立ち読みコーナーもあります。
 だけど、正直なことを記すと、自分は全部買ってしまうかもしれません(笑)。だって、どこも魅力的で興味深いものに仕上げてくるんだもん。「誰が一番うまく濱野智史を使え」たのか、気になりますよね(笑)。それでも涙を飲んで、3〜4冊くらいに絞りたいと思っています。
 ただ違う方向性もあって、告知を頑張ることで「ゼロアカ道場」としてではなく、ユニット単位で客(本来だったら文学フリマに来ないような)を引っ張ってくるというのがあります。奇しくも会場があるのは秋葉原。しかも日曜日。人だったら腐るほどいます。文学フリマが主目的でなくても、そんな人をふらっとおびき出させるような宣伝ができれば、売り上げで他ユニットと差をつけられるやもしれません。そうなったら自分のような人間も、引け目を感じることなく、8冊全部購入していくことができるでしょう。それに、仮に500部完売するような状況だったら、そりゃもう文句なしに勝ち抜けでしょう。うん。

文学フリマのご案内

 最後に第7回文学フリマの情報を転載しておきます。また「ゼロアカ道場」関係のブースはB-61〜B-68(2F)になります。会場詳細は2F配置図を参照。あと、本エントリは新しい情報が入り次第、随時更新していく予定です。

「第七回文学フリマ

(JR線・東京メトロ日比谷線 秋葉原駅徒歩 1分、都営地下鉄新宿線 岩本町駅徒歩 5分)
※入場無料、カタログ無料配布、立ち読みコーナーあり

 また文学フリマでは、ゼロアカ道場以外にも多くのサークルが出展します。それらは下のサークルカタログや文学フリマ・ゼロアカ以外まとめ(左隣のインターフェース)で紹介されています。

*1:NHKにようこそ!』コミカライズの大岩ケンヂの奥さんらしいです。