『ひだまりスケッチ×365』オープニング映像のみから内容を予測できるのか<解答編>
10月に入って1週間が経過し、アニメ新番もだいたい揃ってきた今日この頃、いかがお過ごしでしょうか。個人的には『ケメコデラックス』が面白かったです。内容もさることながら、斎藤千和が素晴らしいですね。あとエンディングがヤバイ(笑)。ジグムントはエロ親父!水島努節炸裂、って感じで楽しく見させていただいております。そういえば、もしかしたら視聴したものに偏りがあっただけかもしれませんが、いわゆる「オチモノ系」(空から少女が降ってきた!みたいな)が妙に目に付きました。何かそういう風潮でもあるのかしらん。
そんな時期に前クールの話を書くのも申し訳ないのですが、お付き合いいただけると幸いです。ていうか、もりもり消費してどんどん忘れ去っていくんじゃねえ!とこれは自戒(笑)。
以前のエントリ「『ひだまりスケッチ×365』オープニング映像元ネタ大集合+おまけもあるよ」で、『ひだまりスケッチ×365』オープニング映像中の「MAD逆リスペクト」(原作コマの取り込み)を取り上げ、そのネタ元に大きな偏りがあることを指摘しました。そして、おそらくアニメ化される箇所からスキャンしたと考えられるため、その偏りから第2期シリーズで扱う内容が予測できるのではないか、と提言しました。そこで、放送もだいたい終了した現在、その答え合わせとまだ見ぬ第14話の予想をやってみよう、というのが本エントリの目的です。
オープニング映像に取り込まれた原作まとめ
前エントリの復習になりますが、原作からの取り込みが行われたコマはすべて第3巻からのもので、総数は計131枚、内訳は以下のようになっていました。
使用された話数の内容は以下のようになっています。
- 第1話:沙英さん大慌ての巻(ヒロにラブレター)
- 第2話:聖なる夜でゴザルの巻(クリスマスパーティ)
- 第3話:皆でつつくと幸せの巻(鍋)
- 第5話:ガタゴトお絵描き描きの巻(神社でゆの、宮子がお絵描き)
- 第6話:フワリとおいしいものの巻(シュークリームの家庭科)
- 第7話:親御さんいらっしゃーいの巻(ゆのの両親がやってくる)
- 第8話:おニャンコさまの巻(宮子の部屋に猫)
- 第9話:やまぶきミステリーの巻(体育館ステージ裏で気を失ったヒロを発見)
- 第10話:チョキチョキツインズの巻(美容院に行くゆの、宮子)
放送された『×365』における原作との対応
以上を踏まえた上で、実際に『ひだまりスケッチ×365』の各話内容と原作の対応を見ていきましょう。ちなみに対応原作はあまり詳細にではなく、1話単位(8ページ、4コマ15本)で記載しています。
話数 | 日付 | サブタイトル | 対応原作 |
---|---|---|---|
1 | 4月5日*1 | はじめまして! うめてんてー | 第1巻1ページ〜(受験) |
第1巻9ページ〜(引越し) | |||
2 | 2月6日 | サクラサクラ | 第3巻22ページ〜「皆でつつくと幸せの巻」(鍋) |
オリジナル | |||
3 | 5月27日 | 狛モンスター | 第3巻33ページ〜「ガタゴトお絵描き描きの巻」 (神社で写生) |
オリジナル | |||
4 | 3月16〜23日 | まろやかツナ風味 | 第3巻55ページ〜「おニャンコさまの巻」(猫) |
10月31日 | ガガガガ | 第2巻101ページ〜(文化祭前) | |
5 | 3月25日 | おめちか | なし(オリジナル) |
6 | 7月30日 | さえ太 | なし(オリジナル) |
11月11日 | ヒロえもん | 第3巻39ページ〜「フワリとおいしいものの巻」 (シュークリーム) |
|
7 | 4月7日 | 入学式と歓迎会 | 第1巻17ページ〜(入学式) |
第1巻25ページ〜(歓迎会) | |||
8 | 10月13日 | お山の大将 | 第2巻69ページ〜(運動会) |
オリジナル | |||
9 | 8月5日 | ナツヤスメナーイ | なし(オリジナル) |
12月3日 | 裏新宿の狼PARII | なし(オリジナル) | |
10 | 6月8日 | まーるニンジン | 第2巻53ページ〜(靴を作る授業) |
第3巻47ページ〜「親御さんいらっしゃーいの巻」 (両親訪問) |
|||
11 | 9月28日 | パンツの怪 | 第2巻61ページ〜(屋上のゆの) |
第3巻65ページ〜「やまぶきミステリーの巻」 (気を失ったヒロの発見) |
|||
12 | 7月7日 | 見ちゃ駄目*2 | 第3巻89ページ〜「沙英さんとヒロさんがーの巻」 (沙英ヒロの喧嘩) |
13 | 1月10日 | おかえり……うめ先生 | 第2巻31ページ〜(初詣) |
これらの中から原作第3巻に相当する内容を抽出し、原作順に並べ替えると次のようになります。
話数 | 日付 | サブタイトル | 対応原作 |
---|---|---|---|
2 | 2月6日 | サクラサクラ | 第3巻22ページ〜第3話「皆でつつくと幸せの巻」 |
3 | 5月27日 | 狛モンスター | 第3巻33ページ〜第5話「ガタゴトお絵描き描きの巻」 |
6 | 11月11日 | ヒロえもん | 第3巻39ページ〜第6話「フワリとおいしいものの巻」 |
10 | 6月8日 | まーるニンジン | 第3巻47ページ〜第7話「親御さんいらっしゃーいの巻」 |
4 | 3月16〜23日 | まろやかツナ風味 | 第3巻55ページ〜第8話「おニャンコさまの巻」 |
11 | 9月28日 | パンツの怪 | 第3巻65ページ〜第9話「やまぶきミステリーの巻」 |
12 | 7月7日 | 見ちゃ駄目 | 第3巻89ページ〜第12話「沙英さんとヒロさんがーの巻」 |
妄想上の第14話は……
先のグラフとの対応関係を見ると、オープニング映像に登場しながら、本編では扱われていないのは以下の2本になります。
- 第2話:聖なる夜でゴザルの巻(クリスマスパーティ)
- 第10話:チョキチョキツインズの巻(美容院に行くゆの、宮子)
ただし第1話「沙英さん大慌ての巻」は第2期『×365』では使用されていませんが、すでに1期『特別編』後編「11月27日 そこに愛はあるのか?」で使用されているため、除外しました。となれば、すでに2008年8月16、17日に行われたTBSアニメフェスタ2008で先行上映され、DVD最終巻に収録される予定の第14話で扱われる内容は、この2本を基にしているではないかと推測できます。もちろん、可能性としては原作第2巻以前の内容も十分ありえますが。
この2本を二部構成にせず1本にまとめるとすると、ラストはやはりクリスマスでしょう。最後の最後が日常ネタの「チョキチョキツインズ」ではシリーズがしまらないですしね。1本に2話収録で毎月というDVD販売スケジュールから考えると、最終巻である第7巻は2009年3月になりますので、少々季節はずれにはなってしまいます。が、もともと季節感を殆ど考慮に入れていない(というか、あえて無視すること+シャッフル構成で、普遍的な日常を表現しているのだと、自分では考えています)作品なので、あまり考えなくても良いと思います。というわけで、前半で美容院に行き、後半でクリスマスパーティをする、という構成になるのではないかと予想します。美容院でちょっと小奇麗サッパリになったゆの&宮子による昼間の風景と、4人での夜のクリスマスパーティ。なかなかコントラストのきいた、良い構成ではないかと思います。サブタイトルは「♪バーグラベ〜ル」といったところでいかがでしょうか。うん、なかなか良さそうだ(自画自賛)。
本当の第14話は……
とここまで書いてから、ちょいと気になって検索してみました。第14話の情報はあまり出ていないように感じるのですが、実際どのような内容だったのか。結果、次のページを発見しました。
くまいみずきさんによるレポートです。よくラジオで耳にする常連投稿者の方ですね。なんか一方的に親近感を持ってしまいます(笑)。で、そのエントリによると、第14話のタイトルは「2月24日 ポラロイドン」だそうです。そういえば、これは各種通販サイトの商品紹介にも載っている情報でした。さらに内容はというと、「沙英さんがポラロイドカメラを買った話」とのこと。つまり原作第3巻に収録されている第14話「仮装大賞の巻」と対応すると思われます。というわけで、以上でうだうだ書き連ねた幻の第14話「♪バーグラベ〜ル」はただの妄想に過ぎないことが、早くも判明しました。残念。ていうか、第3巻第14話「仮装大賞の巻」って、オープニング中で一切使われてないじゃん!なんか論の出だしから大間違いでした、というオチです。てへ。
おお、すごい偶然に気がついたのですが、この『×365』第14話の原作もまた、単行本第3巻の第14話なのです。ただの偶然だとは思いますが、一応記しておきます。またこの第14話を除くと、他のものに関しては当初の予想である「オープニングに取り込まれている」という仮定が成り立っています。そういう意味では、例外(第14話)があるものの、あながち的外れな議論ではなかったのではないかと、自分を慰めたいと思います。……あ、別にエロい意味はありませんよ。
だけど、この幻の第14話だって、まだ実現しないって決まったわけではありません。そう。アニメ第3期があれば。そんなことを考えながら、秋の夜長は更けていくのです。
最後に。原作第4巻の発売日が決定しました。2008年12月25日です。キャラソンCDのVol.7「うめ先生」の発売日と重なっているのは偶然、いや計画通りですかね。「とらのあな」とかで蒼樹うめフェアでもやりそうな予感がひしひしと。